第10回 ズームとワイド

皆さんこんにちは。
今回は、ドローン(DJI MATRICE 300RTK:写真の黒いドローン)のジンバルに取り付けたカメラ(DJI Zenmuse H20T)の広角レンズ(ワイド)と望遠(ズーム)レンズでどのような撮影できるかを紹介したいと思います。
広角レンズ(Wide)は、標準のレンズより画角が広く、広い範囲を撮影する時に多用します。一方、望遠レンズ(Zoom)は遠くにある被写体を撮影する時に、倍率を変えて使用します。
ここでは、ドローンから比較的近い距離(約300m)の被写体とやや遠方(約4,500m)にある被写体を、広角レンズで撮影した時の比較写真と望遠レンズの倍率を徐々に上げていった時の比較写真を見ていただきます。
撮影をした季節は冬で、夏場に比べ空気中の塵や淀みが少ないと思います。当日の天候は曇りで、写真は少し暗めになっています。カメラの撮影はAF(オートフォーカス)の設定です。
下の写真は、広角レンズで撮影したのもで、黄色の枠で囲ったところが被写体のある場所となります。約300mと約4,500mの距離ですが、肉眼では被写体がほとんど見ることはできません。

次からは望遠レンズによる比較写真です。
被写体までの距離は、広角レンズと同じ約300mと約4,500mで、倍率は、2倍、5倍、10倍、20倍、40倍、80倍、160倍、200倍と倍率を変えていきます。
(倍率:2倍)
距離が近いほうは、なんとなく被写体が何なのかが分かりますが、遠距離にある被写体は、まだよくわかりませんね。

(倍率:5倍)
近距離の被写体は、鉄塔の一部であることが良く分かりますが、遠距離のほうは、建物のような四角い輪郭がやっとわかる程度です。

(倍率:10倍)
近距離の方は周囲の電線が鮮明に見えるようになってきました。遠距離の方も周囲の建物が鮮明に判別できるようになってきましたね。

(倍率:20倍)
更に倍率を上げると、近距離の被写体は碍子(がいし)などの細かい部分もわかる様になってきました。遠距離の被写体も建物の前に船があり建物には文字らしきものがある様に見えます。

(倍率:40倍)
電線の細かな構造やクリップのような物もくっきりと見えています。遠距離の被写体も斜め屋根の建物に「NIPPON STEEL」と文字が読めるようになりました。

(倍率:80倍)
近距離の被写体は、更に細かいところが分かるようになりましたが、少しピントがぼやけた感じになっています。
遠距離の被写体は、文字がより判別しやすくなりましたが、近距離と同様にピントがぼやけ気味です。

(倍率:160倍)
近距離のほうは、電線がワイヤーのようにいくつもの線がねじってある様子がわかる様になりましたが、遠距離の被写体は、ピントのぼやけが一層強くなってきました。

(倍率:200倍)
近距離の方は、160倍とあまり変わらないですね。遠距離の望遠もピントがだいぶぼやけてきました。

望遠レンズのAFで倍率を上げていくとピントがぼやけてしまう倍率があります。タッチパネルからピンポイントでピントを合わせる機能を使ったり、MF(マニュアルフォーカス)で合わせる方法もあります。
今回撮影した時期は、冬の曇りの日であったため、気温も低く比較的空気が澄んでいました。見え具合に歪みが少なく、遠距離のズームもそれほどぼやけていませんでした。
夏場になると、気温の上昇により、距離が増すほど空気密度、水分(湿度)の影響や空気中に存在するPM2.5(微小粒子状物質)などの影響により、被写体が不鮮明となり、ピントが合わなくなることも留意しなければなりません。
いかがでしたか?
気象条件、カメラの性能(AF/MFなどの使い分け)などにより、望遠でも見え方が随分違いましたね。私が望遠で撮影する時は、被写体までの距離にもよりますが、20倍~40倍くらいが一番使いやすいと感じています。
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